ブリスベンに洪水が押し寄せてから、あっという間に10日間が経ってしまいました。
洪水の最中から続いていた晴天はここ数日になって徐々に崩れ始め、また怪しい雲行きとなってきました。
以前ブログの記事に載せたBrisbane Early Warning Alert Service(ブリスベン早期災害警戒サービス)からは、三日連続でアラートが(しかも昨日は、昼と夜の二回!)届きました。
今日は午前10時半にまた大潮で、まだ下がり切っていないブリスベン川の水位が再び上がって低い地域では冠水や浸水の恐れがあるとのことでちょっとドキドキしましたが、今のところ大きな被害は無いようです。
が、昨日までのストームでは、またあちこちで停電や大雨に拠る被害が出たそうです。
最悪の場合、今年はこのような状態が4月まで続くかもしれないとのことで、本当にウンザリです。
私の家の近所の川沿いの遊歩道では、ずっと立ち入り禁止のロープが張られていましたが、昨日ようやくそれがはずされました。
「川沿い」と言ってもブリスベン川の横ではなくて、ブリスベン川に注ぐ、普段は小さな流れの川です。
そこは我が家のイヌを連れての散歩コースだったので、やっと「家の周りの道をぐるぐる」ではなくちゃんとした散歩に行ける!と喜び勇んで行ってきましたが、立ち入り禁止は解除になってもまだまだ全然散歩なんてできる状態では無く、ガッカリあきらめました。
こんな感じです。
歩道の上の泥は一応除去してはあるのですがまだまだヌルヌルしており、滑って転びそうでした。
ここは本当は芝生の上なのですが、泥は今もそのままになっています。
誰かが試しに歩いてみて、全く歩けず慌てて戻ったと思しき足跡が残っていました。
どれだけ深い汚泥かがわかっていただけると思います。
写真には撮りませんでしたがこの汚泥の溜まった芝生と歩道を挟んだ向かい側は住宅地になっていて、家が数軒建っています。
もちろんすべての家が水に沈みました。
芝生の上と同じだけの泥が、家々の庭に積もっています。
水が引いた家の中も、きっと同じような状態だったのだと思います。
どの家にもまだ人は完全には帰ってきておらず、昼間だけ片付けや清掃のために戻ってきている状態です。
そして実は、この近所に娘の通う小学校があります。
今週は夏休み最終の週で、学校は来週から始まる予定です。
娘の通う小学校は、メインの校舎は無事だったのですが、生徒が増えたのに伴って増築した教室は水に浸かりました。
汚泥は健康に害を与える可能性があるとのことで浸水した学校では始業が延期されるとの報道もあり、どうなるのかなぁと思っていたら、昨日娘の担任から電話がありました(※オーストラリアには日本のような「連絡網」みたいなものはありませんから、こういうとき先生は本当に大変です)。
娘が今年度から勉強するはずだった教室はメインの校舎ではなく増築した部分にあって、残念ながら浸水してしまいました。
なので清掃が完全に終わるまでは学校が手配するバスで浸水の被害に遭わなかった学校までみんなで行き、そこで勉強するそうです。
浸水の被害に遭った家の子どもには政府から学用品の支給があるそうで、家が被害に遭わなかったかの確認もありました。
それを聞いて、この騒ぎでぼんやりしていましたが学校が始まる前に用意しなくてはならないものがたくさんあることを思い出し、昨日は慌てて買い物に行ってきました。
来週学校が始まったら、ボランティアとして参加して欲しいことや寄付して欲しい物品などのリストが配られるそうです。
今回いろいろな人に助けていただいたので、私にできることがあれば、手伝いたいと思っています。
この「ボランティア」ですが、今回の大洪水終了とともにその姿をあっちでもこっちでも見かけて、本当に頼もしく思いました。
ただ、人手が足りすぎている地域と全然足りない地域とがあったそうで、政府もボランティア団体も緊急時のため仕方ないのでしょうが、かなり混乱していたようでした。
18歳以下は親が一緒でないと参加できず、また14歳以下の子を連れての参加は一切NGとのことで残念ながら我が家は清掃の直接のボランティアには加われませんでしたが、代わりに遠くからボランティアに参加するためにやってきた息子の友達を泊めたりなどのささやかな参加をさせていただきました。
近所のバス停にて。
スコップとiPhone、はたまた清掃モップとコーラを片手にバスを待つ兄ちゃんたちです。
頼もしい景色だなぁ、と心が温かくなりました。
・・・ところで、以上は我が家の近辺のお話ですが、一昨日用事があってシティ(町の中心部)に出かけたところ、どんなひどいことになってるかと思ったら、「道がドロドロ」なんてことも全く無く、拍子抜けするくらい「普通」に戻っていました。
シティでも、川沿いの一部の地域はまだ立ち入り禁止のロープが張ってありましたが、それ以外は本当にいつもの状態と変わりませんでした。
これは、クイーン・ストリート(ブリスベンの町の一番真ん中の大通り)にあるインフォメーションセンターの、一昨日の様子です。
ごらんのとおり、全くの無傷です。
ブリスベン発着のツアーも、ずいぶんと復帰したそうです。
ローンパインにあるコアラパークも、営業を再開しました。
ただ、サウスバンク近辺は未だに清掃作業中で、博物館や美術館も閉館しています。
ブリスベン川関連のツアーもまだ全くスタートしていません。
来週のオーストラリアデーの花火も、残念ながら中止が決定してしまいました。
そうそう、サーファーズパラダイスを中心としたゴールドコースト近辺及びテーマパークの数々は、洪水の影響は全く無いそうですよ!
なので、観光客の皆様、安心していらしてください!!
「観光」もクイーンズランド州の収入の大きな柱なので、早く復活してくれるといいです。
メモ:
Brisbane Early Warning Alert Service(ブリスベン早期災害警戒サービス)の詳細と登録はこちらから。
Brisbane Early Warning Alert Service
ブリスベン市民であれば、現在はブリスベン市の補助により無料でサービスを受けることができます。
洪水の話、もう少し続きます。
こんにちは。
少しずつというか、だいぶ復旧してきたようですね。
ボランティアの兄ちゃん達は頼もしい。私も阪神大震災を経験しているのでそのありがたさは身に染みてます。
31日にブリスベンに戻ります。
▼Akiさん、
我が家のご近所では、場所に拠っては復旧までまだまだ時間がかかりそうなところもあります。
でも、お天気が続いているのが何よりで、工事もどんどん進んでいるようです。
この記事に載せた遊歩道も、現在では泥が除去されました。
芝生の上はそのままですが、その泥の下から、どんどん葉先が覗いてきています。自然ってたくましいですね!
Akiさんは、阪神大震災の経験者でおられましたか・・・
私のブリスベンの知り合いもやっぱり阪神大震災の体験者で、今回浸水の被害に遭ってしまいましたが「余震が無い分、どちらかというと洪水のほうが心の余裕がある」というようなことをおっしゃっていました。
こんにちは。
娘さんの学校も、浸水してしまった教室があったとは、怖い話です。
ボランティアに若者が遠くから駆けつける姿は頼もしいです。
やっぱり、何かあったら人と人で力をあわせるしかないですものね。
泥の深さにもぞっとしました。
4月まで不安定な天候が続きそうという予報もあるそうですが、これ以上洪水にならないよう祈っています。
▼バラカさん、
娘の学校ですが、洪水以来晴天が続いていて乾燥しているので有害物質を含んだ土ぼこりが舞う可能性があるとのことで、清掃も学校が終わったあとと休日にしか行われないんです。
なのでなかなか作業が進まず、元の教室に戻るには、最長で2ヶ月くらいかかるかもしれないとのことでした。
ボランティアですが、こういうとき、力を合わせて人のためにがんばる!!というのはオーストラリアの本当にすばらしいところだと思います。
今回改めてそれを実感できて、とってもうれしかったです。
そして、本当に、これ以上の悪天候がやってこないことを祈りたいです・・・
わーい、インフォメ残ってた! couriermailのweb版みてるかぎりはモール内は大丈夫そうだったので、あまり心配はしてなかったのですが(コラコラ
ひと段落しちゃったら、日本では報道なくなってしまいましたね。ロイターとかは為替や経済動向の関係でときどきお目にかかりますが。
早く元通りの生活に戻れるといいですね。
▼ゆめみるのらねこさん、
ゆめみるのらねこさんのために、この写真を撮ってきました!(^^)!
モール内ですが、一部は地下に水が入ってしまってそれを取り除く作業が行われたと聞きましたが「それはいったいどこ??」と不思議になってしまうくらい、一見したところはなんともありませんでした。
日本では報道無くなってしまったんですか・・・
それ以上の自然災害が世界中で起こっていますから、仕方ないといえば仕方ないんですかね。
本当に、地球はいったいどうなってしまうんでしょう?
復旧も少しずつ進んでいるんですね
にしてもすごい
それに4月までつづくかもしれないなって
KYOさん気をつけてくださいね
実は昨年KYOさんあてに手紙を送ったのですが、届いてないですか?
もしかしたら今回の災害で遅れてしまったのかな?
▼づみさん、ありがとうございます〜
今のところはありがたいことに、どちらかというと晴天の日が続いています。
が、雨が降りそうになると必ずと言っていいほど「警報!」となってしまうのが怖いです・・・
手紙ですか(@_@)?!
届いてないですー
どちらの住所に送ってくださったのかな?>後ほどメールしますね!!
確か、阪神大震災の時、ボランテイアの方が色々と体験されたとが
新潟・中越地震の時に役立てられたのではなかったでしょうか。
被害にあわれた方々が少しでも早く日常生活に戻れる事を願って
やみません。
ワンちゃんも早くお散歩に行けるようになるといいですね。
▼Rooさん、
どこの国でも、災害時に人の役に立ちたいと思う人がいっぱいいるのは本当に心強いですね!
私も今回、人のありがたさが本当に身にしみました・・・
散歩道ですが、あれから汚泥の撤去作業もぐんぐん進み、歩道は前と同じ状態にもどりましたよ!(^^)!
イヌも元通りの道順で散歩に行けることになりました。
ありがたいことです。
本当に大変な思いをされましたね。
立ち入り禁止が解除されてもまだまだぬかるんだ地面は、通常の状態になるまでに
時間が掛かりそうですね。
日本で毎日ニュースが流れていたので、観光も復興するまでは時間がかかるものだと思っていましたが問題ないのですね。ほっとしました。
▼makiさん、
このときの記事に載せた写真の道ですが、泥の撤去作業がどんどん進んで定常状態にもどりましたよ!
ただ、この道の前の家々は、まだ修復作業中で住んでいた人は戻っていません。
はやく元通りになるといいです・・・
汚泥の深さ、凄いですね。芝生ももうダメですね・・・・・。
ボランティアの兄ちゃんたち、頼もしいですね。
結構、復旧も進んでいるようで良かったです。
▼たいゆうさん、
この場所はまだ清掃が終わってないんですけど、清掃が終わったメインの通りでも、芝生はもうダメそうです。
のみならず、今日は大通りの道端の植木の間に、魚の死骸を見つけてしまいました(@_@)
大通りの清掃はほとんど終わって見た目だけは先週洪水で大きな川のようになっていたのがウソの様なんですが、やっぱり夢や幻なんかじゃなかったんだなぁと改めて思いました。