先週ちょこっと書いたように、「今年はストームの当たり年かも?」といわれているブリスベンですが、クイーンズランド州政府からお手紙とともにこんなものが届きました。
「災害に備えよう」という小冊子です。
この小冊子の順番どおりにコトを進めていくと、災害の準備ができるようになっています。
ステップ1: 災害に備え、非常時の計画を立てる
ステップ2: 非常用セット、避難袋を準備する
ステップ3: 災害に備えて家と家の周りを整備する
ステップ4: 非常警告・避難警告の情報を手に入れる
そしてさらに、津波・暴風雨・洪水・サイクロン発生時にどうしたらいいか?の情報が載っていて、最後のページは非常時の連絡先を自分で書きこむ欄と、避難する際に忘れたことはないかをチェックするためのリストになっていました。
書き込んだ後は冷蔵庫に貼っておけるように、裏にはマグネットが付いています。
クイーンズランド州で毎年のように発生している暴風雨(ストーム)・洪水・サイクロンを差し置いて、これまではめったに警告が発令されていない「津波」が最初の項目なのは興味深いところです。
実はオーストラリアの東海岸(ブリスベンのあるクイーンズランド州からシドニーのあるニューサウスウェールズ州沿岸)では、つい数百年ほど前に大津波が発生したという地殻的な痕跡があるそうです。
ただし同じ規模の津波が再び発生するのがいつか?ということはまったく予測できないのだとか…。
そして前回の大津波が発生した時期には先住民族しかいなかったために文書による記録等が無く、この先大津波が起こったときにはどこがどんな被害に遭うかは、これまたまったく予想も付きません。
また、大津波ではなく50cmほどの津波であっても、知識が無ければ被害に遭う確率が高くなるのはご存知の通りです。
沿岸部に住民が集中しているオーストラリアでは、備えるにこしたことはありません。
ところでこの冊子では、緊急用に備えるグッズについては、水道や電気が止まったりして家の中で非常時を乗り越える場合に備えた「非常用セット」と、避難指示が発令された場合に持ち出す「避難用セット」の二つに分かれているのですが、緊急時の「避難用セット」の中身のリストでちょっと和んだのがコレです。
子ども用おもちゃ、気晴らしができるもの。
クマのぬいぐるみやアヒルのおもちゃ、トランプに混じってPSPやiPodと思しきブツが並んでいます。
昨年のブリスベンでの大洪水時、避難所で最初に募集されていたボランティアの中にも「エンターテイメント要員」が含まれていて「へー!」と思った記憶があります。
あの時の洪水はブリスベンでは家が被害に遭った人は多く出ましたが死者は出ず緊急を要していなかったのも一因かもしれませんが、随分と避難慣れしているというか、感覚が違うなぁーと思いました。
でも、特に小さい子連れの場合は、気持ちを紛らわすためのものがあるといいですよねー。
電気が無いと動かないものは避難が長期になりそうな場合は向かないと思うのですが、トランプはいいですね。
あと、画用紙かノート、色鉛筆なんかもいいかもしれないと思いました。
っていうか、自分用(あとでブログネタにする用?)に、ノートと筆記用具を入れておこう・・・
では、クイーンズランド州政府がお勧めする、「非常用セット」と「避難用セット」の中身のリストです。
非常用セット(家で待機する時用)
a – 飲み水3日分
b – 保存の利く食料品3日分と缶切り
c – 応急手当用品
d – ポータブルラジオ
e – 懐中電灯
f – しっかりした厚めの手袋
g – 予備電池(ラジオ、海中電灯、携帯電話用)
h – 投薬(普段から特別な薬を必要とする人)
i – 携帯電話と充電器
j – 重要書類と現金(チャック付きの防水袋に入れる)
k – 粉ミルクとオムツ(赤ちゃんのいる人)
l – 防水のバッグ
m – 洗面用具
避難用セット(非常持ち出し袋)
a – 毛布
b – 寝袋
c – 子ども用おもちゃ、気晴らしができるもの
d – 枕
e – 防寒着
f – 貴重品と思い出の品
g – 投薬(普段から特別な薬を必要とする人)
h – 携帯電話と充電器
i – 重要書類と現金(チャック付きの防水袋に入れる)
j – 粉ミルクとオムツ(赤ちゃんのいる人)
k – 洗面用具
この小冊子に書かれているクイーンズランド州での防災についての情報は、下記ページでも読むことができます。
Queensland government Disaster Management
私が小学生だった頃、東京では関東大震災級の地震がやってくるかもしれないといわれていて、都から全世帯に防災グッズが配られ、毎月のように学校や地域で避難訓練がありました。
もしかすると東京近辺でも大地震があるかも?といわれている今、東京都の広報はどうなっているのかなーと検索してみましたが、東京都防災ホームページなるページには、あっさりした情報しか載っていなくて「あれー、こんなもんか…」とちょっとガッカリしました。
日本の人は、政府があれこれ言わなくても各自で準備するから「発生した後」の情報のほうが重要ってことなんですかねー?
代わりにこんなのを見つけました。
すごく勉強になったのですが、非常持ち出し袋の目安は男性一人15kg(女性は10kg)!という表記にびっくりしてしまいました(*_*;
水が入るとどうしても重くなるという説明でしたが、うーんうーんうーん・・・
そういえば先述の、私が子どもの頃に東京都から配られた防災グッズのひとつに「三角バケツ」なるものがありました。
ふだんはここに並々と水道水を入れておき、いざというときには消火活動または緊急用飲料水として使う。というものでした。
「水道水」というところがポイントで、煮沸などしないで空気をなるべく入れずに並々と入れて備蓄しておけば一ヶ月はまったく平気で飲める、とか言っていた気がします。
当時は水のペットボトルなんて無かったので、水をどう確保するかは死活問題だったんでしょうね。
しかし非常持ち出し袋の重さが「15kg(または10kg)」っていうのはやっぱり解せません。
クイーンズランドみたいに、待機用と持ち出し用リストに分けるほうが現実的なような気も…
なお、上記のページでも、「15キロは目安と考えよう!」「重さの上限を決めるのは自分」と書かれています。
「おまえらが言ってくれないから用意しなかったんだ!(上記のページより抜粋)」なんてことは無いようにしたいですねー・・・
■■■ オマケの画像。■■■
現在野菜乾燥中ー。
米や味噌、しょうゆと言った日本食の基本は優れた非常食にもなる!と感動した話は洪水後のブログでもちょこっと書きましたが、閉口したのが「おかず」でしたー。
オーストラリアの野菜系缶詰は、不味いです!
いや、オージーはウマいと思ってるのかもしれないですけど私の口には合いませんでした(;_;)
野菜系の缶詰で使える!と思ったのは、豆の水煮とコーンくらいでした。
で、暑くなって安くなった野菜を使って、最近は趣味と実益を兼ねて干し野菜を作っています。
特にお勧めは茄子です。
私はブリスベンのお化けのように大きな茄子は苦手で買っても使い切れないことが多かったんですが、ちょっと塩水に漬けてあくを抜いてから干すと、甘みが出て美味しくなるんです。
面白いです!(^^)!
ブリスベンの日差しでは、一日干せばカラカラです。
雨の日でも、家の中で3日も干せばカラカラ(@_@)です。
こりゃ私の肌もカラカラになるわけだわ・・・と愕然としながら干していますよ(T_T)
▼ 関連するかもしれない過去記事メモ:
避難生活で役立ったこと
停電時の対策など
こんにちは。
確かに、避難した後は、子供さんが気晴らしのできるグッズは必需品かもしれないですね。なるほどと思いました。
干しナスというのにはちょっと驚きです。
あく抜きしっかりすれば、きれいな白い色のまま乾燥できるものなんですね。ナスって、すぐに黒くなってしまうイメージでした。
▼バラカさん、
気晴らしグッズは、子どもはもちろんなのですが、クイーンズランド州のは何度見ても「大人用」も用意するように。としか読めません…(笑)
私は全然忍耐強くないので、気晴らしグッズは必需品です!
干し茄子ですが、あく抜きは塩水で10分ほどしかしてませんー
たぶんブリスベンの日差しが強すぎて、黒くなる前に乾いちゃうんじゃないかな?と思ってます(笑)
半乾きの状態もおいしいですよ~。
うわぁ、しっかりしてますね。
しかもちゃんと非常用と避難用とに分けてあるのは
便利ですね。
計画停電のおかげで1人1つずつ懐中電灯は用意
しました。
水とか乾パンがねぇ・・・。
期限が切れる前には消費しなきゃ、で、それも大変。
まあ、非常用として使わないに越したことはない゛てすが。
お野菜、良い感じですね~。
▼Rooさん、
ブリスベンではきっと、そこまできっぱり言わないと、非難袋なんて用意してない家が多いんじゃないかなーって思いました(笑)
非常食ですが、確かに期限切れるまえに消費、が大変ですよね。
我が家は1月に買った非常食を、ようやく全部消費しました。
おいしくないから、なかなか食べることができず…
なので今度からは、非常食にもなってなおかつおいしいものだけを備えていこう!と思った次第です(笑)
ああ、ざるはやっぱり日本からですか。
我が家に梅干モンスターがいるので、杏で梅干もどきを作ってみようかと思っているのですが、プラスチックや金網のざるでは、くっついたり、皮が破れたりしてしまうと聞いたので、竹のざるを探しているのです。
自分で編むしかないかしら?!
去年の洪水ですが、テレビにうつる被害の様子が信じられないほど、こちらは普段どおりでした。同じブリスベンなのに。
今年はお手柔らかにお願いしたいです。自然様。
▼どさんこさん、
ざるですが、バリーかイナラ辺りの、アジア系雑貨屋にあるかもしれませんよ?!
今度気をつけてみてみますね(見つけたらご連絡します)!
そうですかー、洪水の被害が無くて何よりでした!
私は逆に、「普通どおりだった」と聞くと本当に不思議な感じがします(でも、そういう地域のほうが圧倒的に多いんですよねー)。
子供たちが小学校から「防災頭巾を用意してください」なんて、作り方まで載った手紙を持ち帰って早1ヶ月超・・・・・作れない・・・・・・・・・・子供たちに聞いてみると次男のクラスでは次男だけがもって来て居なくて、長男のクラスでも持っていない子はもう、3分の1以下だそうで。長男に色々聞いているとお母さんの手作りでないもの=購入物を持参している子も居るとかで(長男よ、早く行ってくれ。作れないと悩んだよ)、漸く昨日、買いました。
▼たいゆうさん、
わー、今でも防災頭巾ってあるのですか!
しかも手作り(@_@;)!
戦争中みたいですね・・・
あれを手作りって、結構大変そうに思うのですが…
私が通っていた小学校では、防災頭巾は、学校が一括で取り扱っていて全員強制購入でした。
千葉に引っ越してきてみたら、誰もそんなものを知らなかったので驚いたことを覚えています。
地域差があったんですねー。
はー、またストームシーズンですね。
うちの非常時の備えといえば、停電時につかう懐中電灯+電池、それにろうそくぐらいでしょうか・・・。もっとちゃんとしたほうがいいですね。
ところで、いいざるですねえ。
これ、ブリスベンで買ったんですか?
▼どさんこさん、
どさんこさんのお住まいの近辺は、洪水の被害はありませんでしたでしょうかー。
私、ちょっとトラウマっぽくなっていて、洪水も怖かったけど、ストームなんて逃げようがないじゃん!って恐怖に襲われたりしています…
このざるは、ブリスベンに引っ越した13年前に、日本から持ってきた車に積んで運んできました。
検疫チェックも受けましたが、まったく引っかかることなく持ってこれました(今なら難しいかもですね?)。
でも、実は13年以上しまいっぱなしで一回も使ったことが無かったんです…
今年になってようやく活躍しはじめています。