ブリスベンでは常々「日本じゃこんなことありえないよなぁ」という目に遭い、感覚もずいぶん麻痺して「まぁオーストラリアだから仕方ないか。」と怒りも沸かない悟りの境地(笑)に達しつつある今日この頃ですが、数日前、そんなワタクシも久しぶりに心底びっくり(@_@)するような出来事が起こりました。
と、いうブリスベンらしいこのシリーズ(笑)が今年最後のアップです^^;
それは先日の、ちょっと蒸し暑い日のことでした。
我が家に何かを運んできたらしい一台の車が停まり、お兄さんが降りて来ました。
・・・というのを窓から見ていたのですが、お兄さんはいつまでたっても玄関のベルを鳴らしません。
なんだろ?と思ってこちらから玄関のドアを開けると、伝票をしげしげと眺めるお兄さんが立っていました。
私に気づくとちょっと慌てつつもにこやかに、
「ワインのお届けものですが、ご注文なさいましたか?」
と聞きました。
その日から一週間くらい前に、オットが確かにワインをオーダーしていました。
ソーラーカーレース終了後、アデレードからブリスベンまで仲間とのんびり車で帰ってきたオットはついでにワイナリーめぐりもしてきたんです。
オットはアルコールはほとんど飲めませんが、ソーラーカーのクルーにワインに造詣の深い人がいて、その人の案内でした。
その時に行ったワイナリーのひとつから電話でオット宛にセールスがあって、なんか長々と話しているなぁと思ったらまんまと注文していやがったんです。
日本ならいざしらず、って日本もきっとそうだと思いますが、電話のセールスで買い物をするのは大変危険です。
・・・と、オットに文句を言うと、
「だって、手紙でカタログ送ってくれって言ったら『電話で案内している今だけの特別価格』だって言うんだもーん」
とチャラけていました。
それは電話セールスの常套文句だろう!
と怒りつつも、まぁ、一度も買ったことのないところから買ったわけでもないし、オーストラリアでは一応伝統がある部類のワイナリーだし、オットはそこのワインを(呑めないくせに)甚く気に入っていたらしいので、問題ないか・・・と、そのときは考えていたのです。
・・・というのを思い出して、
「オットが注文しました」
とお兄さんに答えると、伝票に照らし合わせての名前と住所の確認後、
「OK、それでは持ってきます。どこに置けばいいか教えてください」
と言いました。
どこに・・・と言われても、うーん、別に玄関先でいいけど、と思いそう伝えると、お兄さんは玄関をちらりと見渡して、
「うん、置けないこともないでしょう」
と言いました。
その言い方が気になったので、
「あのう、オットが何本注文したのか知らないのですが(←マヌケな妻です^^;)いったい何本ですか?」
と聞いてみると、
「ダースが12でフニャラララ」
とフシギなことを言いました。
・・・いや、聞こえてはいたのですよ。
でも、いやいやそんなわけはないだろう!という数を言ったように聞こえたのです。
私は英語が未だに超苦手なので聞き違いだろうと思い、まぁ聞きなおさなくてもお兄さんが持ってくれば数はわかるだろうと考えてそのまま(いつものごとく)ヘラヘラ笑ってやりすごしました。
・・・・・・が!
私のリスニング能力は知らない間にちょっとは上がっていた(笑)らしく、聴き違いじゃなかったんです!
私の家の前はかなり急な坂道になっているんですが、その坂道を、ワインの入った箱を3個づつ台車に乗せて、お兄さんが3往復したところで気絶しそうになり、
「いったい何本あるんですか?」
と恐る恐る聞き返すと、坂道の往復で汗だくのお兄さんは、
「だから先ほども申し上げたとおり、1ダース入りが12箱です。だからもう3箱運べば終わりです(にっこり)」
と言いました・・・・って、それって何本?!(/_;)オーマーガーッ!!!!!!
本数も驚きですがそれよりも価格です。
そそそれはいったい合計いくらになるの?!
と軽くパニックになりながら渡された伝票を見ると、またまたビックリ、
たったの186ドル~。
なんか変だと思い、お兄さんに
「本当にこれ全部ウチのですか?値段がずいぶん安いみたいなんですけど」
と確認すると、
「箱にも伝票にもそちらの住所が書いてあるし間違っていません(きっぱり)」
と言いました。
確かに12箱全部に我が家の住所とオットの名前が書かれており、伝票にもはっきり「12箱」と書いてありました。
ここで一言説明しておくと、オーストラリアの酒屋では、普通サイズ(750ml入りボトル)のワインが一本1.5ドル(日本円で100円ちょっと)!とか、ビックリするような安値で売っていることが近頃よくあるんです。
これは安売りのために作ったワインというわけではなく、売れると踏んでたくさん作ったら世界経済危機が起こってしまって売れなくなってしまった品が流れてくるんだそうです。
・・・というのを思い出し、そうかー、ワイナリーからまとめて買うとさらにこんなに安いんだー、と納得しつつも、いくら安くたって一度にこんなに大量に買うことはねーだろう!とハラが立ち、オットの仕事のアドレス宛に
『144本もワインを買ってどうするつもり?!』
とメールしてやりました。
そしたらすぐにメールではなく電話でオットから連絡があり、うわずった声で
「144本っていったいなに?」
と聞かれました・・・
なんとオットは、「1ダースを12箱」ではなく、「12本」しか注文してない!というのです!
次に伝票に書いてある請求価格を聞かれたので答えると、「それはどう考えても144本の値段ではない。12本分だ」というので、わぁ、それはラッキー、得しちゃったね!!と口走ったら、正直者のオットは
「何言ってんの、もらえるわけないでしょう(怒)今からワイナリーに連絡するから!」
と答え、電話は切れました・・・・・・・
結局ワイナリー側の間違いで、「すぐ取りにいかせます」ということだったんですが、オーストラリアにしては本当に割と「すぐ」次の日に、前日に来たお兄さんが引き取りに来て、また汗だくになりながら、ウチの前の急な坂道を4往復して持って帰りました。
引き取りに来ると聞いたときに思い浮かんだのは、オーストラリアでその昔言うことを聞かない囚人に与えられた罰の話でした。
その罰とは、炎天下に、山と詰まれたブロックを、フィールドの端から端へと移動させるのです。そして、やっと終わった!というタイミングで、それを元の場所に戻すように命令するんだそうです・・・(/_;)
でも、お兄さんはこんなことには慣れっこらしく、ぜんぜんへこたれていませんでした。
が、『確かに引き取りました』という伝票にサインをするとき、
「思いがけないクリスマスプレゼントかと思っちゃった~」
とくだらない冗談を言ってみたら、ものすごく疲れた顔でハハハと笑っていました(T_T)
今考えると、届けにきた時になかなかドアベルを鳴らさず伝票をしげしげと眺めていたのは、お兄さんも少しくらいは『伝票が変だぞ?』と思っていたのかもしれません。
これに懲りて、おかしいと思ったら電話で発送元に確認する習慣がつく!・・・ってことにはならないのがオーストラリアですよね~(T-T)
しかしいったい何がどうなったらこんな間違いが起こるんでしょうね?
ワインをたったの12本オーダーする、というのが念頭にない(オーダーするときは大量に箱買いする人が多い)んでしょうか?
こんな間違いばっかりしてたら、会社がつぶれちゃいますよね。
ワイナリーの経営者が、ちょっと気の毒になりました(と、一瞬思いましたが、小さなワイナリーとのことなので、社長自らが間違えた可能性も否定できないですよね(T-T))
あと、冒頭で『ブリスベンでは・・・』と書きましたが、ワイナリーがあるのはアデレード近郊(南オーストラリア州)ですからっ!
ま、オーストラリアはどこも同じってことで。(涙)
引き取りに来る、と決まった後で撮った記念写真(笑)。
ほら、12本いりでしょう?
ちなみにオットは3種類4本づつ12本頼んだそうなので、箱からその12本を抜いておきましょう!と思ったら
「注文した12本は新たに届けるので箱はそのままにしておいてください」
などと言われたそうで、せっかく届いたワインがその日には飲めなかったんですよ(怒)
オットは
「でも、まぁ、『12本注文して12箱分の請求が来た』とか『12本注文したつもりが12箱届いて「そっちが注文したんだろう!」と水掛け論になる』とかよりはずいぶんマシだったね」
などとのんきなことを言い、さらには
「いいブログネタができてよかったね!(^^)!」
などと言いやがりました。
お気遣いどうもありがとうね(怒)
・・・というわけで、今年のブログ更新は今日で終わりです。
火曜日と金曜日に更新、としているのでそれでいくと12月31日が最後なのですが、せっかくだから来年は、1月1日更新!にしたいと思いまーす!(^^)!
今年もオンやオフでいろいろな方にいろいろとお世話になりました。
本当にどうもありがとうございましたm(__)m
どなた様も、どうぞよいお年をお迎えくださいね!(^^)!
こんにちは!
ものすごい間違いですけど、元は単純な間違いというところが笑えます。
一番気の毒なのは、運び役のお兄さんですね(笑)
ご主人の真面目さがなかったら、ここのワイナリーは大損するところだったので、ご主人に感謝しておまけをつけてくれてもよさそうですけど☆
最後まで楽しい記事をありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
▼バラカさん、
あはは、ホント、おまけしてほしいですよね!!
・・・でも、きっとこのような間違いはしょっちゅうしていそうなので、その度におまけをつけていたらつぶれてしまうかも?(笑)
今年一年お付き合いありがとうございましたm(__)m
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
いやぁ、笑わせていただきましたぁ!「もらってしまえ、もらってしまえ」と思いながら読んでいたら、旦那さまの真面目なこと!
来年も愉快なネタを楽しみにしておりますわよ〜ん
▼おかづちゃん、ををっ、お久しぶりのコメントありがと!(^^)!
やっぱここは「もらってしまえ」だよねぇ(笑)
今年一年お付き合いありがとでしたm(__)m
来年もよろしく!
いやー 日本だったら「ご返品は結構です」くらいの事を言いかねませんよ。
そんな幸運…ないだろうなぁ……
▼黒山羊さん、
総額20万円以上ですよ?(笑)
「ご返品は結構です」とはならないような・・・って、そもそも日本だったらこんな間違いはありえないような気も・・・。
今年もお付き合いありがとうございましたm(__)m
来年もよろしくお願いしまーす。
おぉ〜 年末にドタバタ劇でしたね。(笑)
でも、旦那さんが言われたように、向こうが間違えたくせに、責任転嫁されて面倒な事にならずに良かったと私も思ってしまいました。
誰から聞いたんだっけなぁ〜、割と最近「オージーってとりあえず言い訳する国民なんだって」っていうような事を聞いた事があるんです。それって「自分の非は認めない」ってことですよね。その時、妙に納得したんですよ。(笑)
それにしても、一旦全部引き上げで、改めて発送しなおしって・・・ どこまでも融通が利かない・・・ あ、その3種類4本ずつっていう内容すら間違えて送られてきたんですかね?何はともあれ、無事済んで良かったです。(笑)
来年もどうぞよろしくお願いします。また更新楽しみにしています!
▼りちさん、
とりあえず言い訳、しますよね〜!!
しかも「なんじゃその言い訳にもならない言い訳はっ!」ってやつを・・・(怒)
「三種類」ですが、ちゃんと『三種類四箱づつ』来てました。
ホント、融通利かないですよねっ!
でも、こうしてブログネタにできたのでめでたしめでたしでした・・・(;_;)
今年もお付き合いありがとうございました。
こちらこそ、来年もどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
あはは~~、あります、あります。
アデレードなら、うん、うん、納得(笑)
家にも配達してくれないかな~~。
今年も楽しませていただきました。ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
良いお年を!
▼パセリさん、
こんなマヌケなのはクイーンズランドだから?と思うことがしょっちゅうですが、オーストラリア全土がそうらしいと知って、妙に和みました・・・(T-T)
こちらこそ、今年もお世話になりましたm(__)m
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
笑 わたしならもらっちゃうかな。
ところで、どこですか?100円のワインが手に入るのは。家はワイン好きですからぜひ教えてください。クリスマスにかこつけて、毎日ボトルをあけている私たちです(笑)
▼ショーさん、
もらっちゃいますよねぇ!(笑)
『1.5ドルワイン』ですが、チェーンのリカーショップならどこでも時々見かけますが、一番よく遭遇するのは、我が家の近所では『1st Choice』という店舗です。
http://www.1stchoice.com.au/html/
もっともオーストラリアでは、ワインだけは超安いですよね?
お勧めはカスク(箱入り)です。どぼどぼ料理に使っても惜しくありません!(^^)!
え~~~、それはすごい!
なにがすごいって、夫さんの心根が。
悪魔な心根を持つ私だったら、「うっしっし。らっき~」って黙っていただいて、知り合い・ご近所にくばりまくっていたことでしょう。
いけない、いけない・・・
良いお年をお迎えくださいね。
来年こそは、なまKYOさんにいお会いできるでしょうか?
▼ハナ★バナナさん、
あはは、ハナ★バナナさんも「もらっちゃう」派ですか!
私は、実際のところは超小心者なので、やっぱりしぶしぶ返すかな〜^^;
こちらこそ、今年一年お世話になりましたm(__)m
来年・・・ホント、お会いできるといいですね〜!!
さすが!
あり得ないでしょ~、って事でもきっぱり言い切る
あたり、すごいですね~。
普通、運ぶ前に確認するでしょ~。
正直者のご主人、良いんではないでしょうか?(^^;)
ブログネタにはなってますし(^-^)
そっかあ、これが年内最後なんですね。
良いお年をお迎え下さい。
私は明日は冷蔵庫の掃除と窓ふきが待ってます(>-<)
▼Rooさん、
運ぶ前の確認もですが、ここに来るまで、誰一人として伝票が変ということに気づかなかった(あるいは気づいても無視した)というのがスゴイなぁと思いました。
ここまで徹底しているとむしろすがすがしいです(T-T)
大掃除終わりましたか〜?
私は結局終わりませんでした^^;
今年一年お世話になりましたm(__)m
来年もよろしくお願いいたします!
すごい〜
12ケースですか?
搬出するときにわかりそいなものだけど
そう言えば、かれこれ7年くらいまえに宅配システムでハムを注文しました
わたしは何を間違ったのか10個注文していて、相手の会社がミスじゃないかと問い合わせがありました。でも私は不在で義母が受けたんだけどいつもハム頼んでいるから間違いないと答えたらしいんです。10個のハムは消費が大変でした
今年もお世話になりました
来年もよろしくお願いいたします
よい年をお迎えくださいね
▼づみさん、
ホント、どこの部署も気づかなかったのかよ!というのがとってもオーストラリアらしいというか、ナゾです(T-T)
さすが日本、おかしいと思ったらちゃんと連絡があるんですね(感動)!!
・・・って、基本ですよね(;_;)
オーストラリアは、間違えて100個注文したとしても、問い合わせなんて100パーセント無いと言い切れます(もっとも、その場合は間違えた方が「間違えました」とあっさり返品すると思いますが・・・売るほうも売るほうなら買うほうも負けてないというか。笑)
こちらこそ、今年も本当にお世話になりましたm(__)m
来年もどうぞよろしくお願いいたします!
私も「ラッキー得しちゃった!」と思います・・・・・不正直者です。
でも私はお酒を飲めないので、やっぱり発送元に電話するかもです。お酒が飲める方が羨ましい日々です。
▼たいゆうさん、
わーい、ここにもお仲間が!(笑)
でも私は、いざもらう!となったら腰が引けて渋々返していたと思います(T-T)
実はワインは、味がぜんぜんわからないので144本あってもちょっと・・・という感じでした。
ワインだったらスパークリングのが好きです。
スパークリングだったらもらってたかな(って結局もらうんかい!笑)