ブリスベンの洪水-1

やっと電気が点きました~(T_T)

まずは、ここ数日間お世話になったり気にかけてくださった皆様に御礼申し上げます。
本当にありがとうございます!

水曜日に停電が始まり、丸々5日間の停電でした。
その間、水道が止まったり電話回線が止まったりもしました。
いろいろありましたが、これで我が家はすっかり定常状態に戻りました。
「普通」の生活がいかに幸せかがわかるような気がした数日間でした。

でも、クイーンズランド州各地では、今もまだ、洪水の後片付けの大作業が続いています。
ブリスベン市内だけでも、停電が解消されていない家もまだまだあるんです。
すべての人に、早く「普通」の生活が戻りますように・・・!

それにしても、本当にいろいろあった数日間でした。
我が家の場合は、ブリスベンでの大洪水が始まる前日の、火曜日の土砂降りが一番恐ろしかったです。
その日は、ストームに拠る大雨に拠り排水しきれなくなった庭の濁流が家の中に入ってきそうになった(※「洪水」とは違います)ので、一階にあった荷物のうち、濡れたらどうしても困るものをせっせと二階に運びました。
結局あわや!というところで水は家の中には入ってこなかったのですが、パニックになりそうでした。
あの恐怖を思い出すと、洪水で浸水の被害に遭った方のお気持ちはさぞかし・・・と胸が痛みます。

その間、今現在家にはオットがおらず私は車も運転できないことを知っている方々から、「避難したほうがいいんじゃない?!迎えに行くからうちにおいでよ!!」というとてもありがたいお電話をいただきました。
と、言うのは、我が家のあるストリートは結局最後まで避難勧告は出なかったのですが、その周りをすっぽり取り囲むように、周辺のストリートが避難勧告該当地区となってしまっていたんです。
そして、テレビではブリスベン上流にある町・トゥンバで発生した鉄砲水に拠る大惨事を繰り返し放送しており、ブリスベンにもうすぐその水がやってくるので警報が出ている地区はすぐに避難を!と何度も言っていました。

なお、今回ブリスベンで発生した大洪水はブリスベンのストームのせいではなくて、ブリスベンの上流にある地域での大雨に拠ってダムに急激に水が集まってしまい、ダム決壊に拠る惨事を防ぐために緊急に放流された水が、海の大潮と重なってしまって排水しきれずに川からあふれて起こった現象です。

本当に迷いましたが、両隣が家にいることを選んだので、隣人が避難するまでは・・・と覚悟を決めました。

洪水そのものは、海の満ち潮に合わせてすごく静かに進行しました。
私がパニックになりかけたほどの大雨は夕方には止み、いつものような、キレイな夕焼け雲が浮かんでいました。
我が家の近くには大きな道路が走っているのですが、それが閉鎖となってしまったので普段は聞こえる車の走行音もなく、虫の音だけが聞こえる、シーンとした夜でした。

そのとき私は何かかなり勘違いしていて、その日の最初の洪水のピークは午前3時だというので、じゃあ3時に起きればいいか、と安心して眠ってしまいました(※もちろんこれは大間違いの行動です!本当は、こんなときに寝てはいけなかったのです。だって、「3時にその日の洪水のピーク」と言ったって3時になる前から徐々に水位があがっていたんですから、いつでもすぐに逃げられるように、起きて待機していなければならなかったんです。・・・と、後から気づいて自分のアホさかげんに泣けました(T_T))。

目覚ましをかけたわけでもないのに午前3時ちょっと前に目が覚め、窓の外を覗いてみましたが、シーンと静かなままで、全く何も音がしませんでした。
のみならず、真っ暗で何も見えません。
もしや、我が家だけが逃げ送れてしまったのでは?!と、ドキドキしながらラジオをつけてみました。

そしたら予報どおり洪水が始まってる!というんです。

うわぁ、と、いうことはここにも水が?!やっぱりウチだけ逃げ遅れた?!と、あわててネットをつけて情報収集を試みましたが、ニュースサイトにも大した更新はありませんでした。
どうしようかと迷っているうちにだんだんと夜が明けてきて、改めて窓の外をみてみたら、我が家の前の通りは全く水は無くて無事なことだけはわかったので、ちょっと安心して、また寝てしまいました(※ハイ、ここでも大間違いです。何がどうなるかわからない状態で寝てはいけなかったのです。何事もなくて、本当によかった・・・)

で、

ハッ?!と起きたら午前6時ちょっと前でした。
窓の外を見ると、早朝だというのに、人通りが多いんです。
急いで娘を連れて、偵察に出かけました。

すると、我が家の通りから一歩出たところが、別世界になってました。

ブリスベンの洪水1
道が冠水のために寸断されています。

ちなみに左奥にすでに浸水した建物が見えますが、これは家屋ではなく店舗です。
川の周りの地区で浸水しそうな場所には家屋を建ててはいけないことになっていて、そこは店舗とか公園とかの施設あったりするんですが、それらがすでに浸水していました。

通りの反対側もこんな具合。
ブリスベンの洪水2

バス停も、沈みかけています。
ブリスベンの洪水3
この時点で、我が家から前方と両脇は完全に寸断されてしまいました。
後方の道ならまだなんとか車で渡れそうというので、避難を選ぶ人も多くいました。
私は、迷った挙句やっぱり家にいることを選びました。

・・・でも、この後さらに上の写真よりも全体に1.5mほど水位が上昇して、その間本当に大丈夫なのかとドキドキしました。
また、そのころには停電となってしまってネットからも寸断されてしまい、頼れるのはラジオの情報だけという心細いことになってしまってドキドキは増すばかりでした。

結果的には我が家は洪水の被害には遭いませんでしたが、自分の判断が正しかったのかどうかはよくわかりません。
もし子どもたちがもっと小さかったら、避難することを選んだかもしれません。

この話、続きます。

メモ;
同じくブリスベンにお住まいのハナ★バナナさんが、今回ブリスベンで発生した洪水についての詳しい記事を載せておられます。
とても勉強になりますので、リンクを張っておきます。

http://happy.ap.teacup.com/motty/604.html

ブリスベンの洪水-1” への24件のフィードバック

  1. えーちゃん

    とても心配していましたが、とりあえず無事の確認ができてよかったです。
    こういった災害が起こる度に、「避難」の難しさを痛感しますね?
    自分は凄く心配性だから、KYOちゃんのようにはいかないだろうけど(苦笑)、避難のタイミングって悩むのでしょうね?

    これからも大変だと思うけど、頑張って下さいね♪

    • KYO

      ▼えーちゃん、

      お気遣いありがとうございますm(__)m
      私も実はすごく心配性なんです!(笑)本当です〜!!
      我が家はイヌとモルモットがいるので、モルモットはともかくとしてイヌを連れて避難できるところを確保しとかねば・・・と今回痛感させられました。
      「イヌを連れて遠慮なく避難しておいで!」と言ってくださる方もいて、本当にありがたかったです(T_T)

コメントを残す